白石監督の代表的作品であり、一部熱狂的なファンを持つシリーズ第1作目。
あらすじ
住宅地でトレンチコートを着た長身でマスクをした挙動不審の女性を撮影した動画が投稿される。
その姿を見たディレクター工藤は「現代に蘇った口裂け女だ」と判断し、アシスタント市川とカメラマン田代と共に口裂け女を捕獲して一攫千金を狙う。
コレが日本のモキュメンタリーだ!
日本のモキュメンタリーといえば、古くは川口浩探検隊シリーズに代表されるような秘境に潜むUMAや先住民を撮影するパターンが挙げられます。
この流れは実質的な後継番組:藤岡弘探検隊シリーズに引き継がれ、今も尚そのうさん臭さと隊員や藤岡弘、の迫真の演技が話題に上ります。
そしてそんな流れをくみ、ジャパニーズモキュメンタリーの最先端をいくのがこの「コワすぎ!」シリーズなのです!
基本的に一話完結の作品になっており、 視聴者から送られてきた怪奇映像を元に取材を行い 、取材陣も徐々にその怪奇現象に巻き込まれていくというものになっています。
一話完結といっても背景には一本の大きな話の流れがあり、どんどんのめり込んでしまうという海外ドラマによくあるパターンを取っています!
個性的なキャラクター達
白石監督自身も作中に登場するこのシリーズ、
主要人物は魅力的なキャラクター揃いなんです!
工藤 仁
主要人物の中でも随一の人気を誇る工藤、取材陣の先頭に立つディレクター。
作中登場する身に着けた人物を呪い殺す呪具をビニール袋に入れて携帯する剛の者。
幼少の頃に両親を亡くしているという伏線?が張られています。
兎に角パワハラ体質で、市川を蹴ったり取材対象の人にも平気で暴力を振るいますし、
怪異に対しても金属バットで応戦しようとします。
恐らくこの人物を好きにならないとコワすぎ!シリーズは全く楽しめません。
市川 実穂
工藤にいいように扱われる一番損な役回りのAD。
ほんとなんとも言えないちょうどいい顔面をしている。
田代 正嗣
取材陣を後方から支えるカメラマン、ほとんど声での出演で姿は映りません。
このシリーズの監督でもあり、演者と撮影と脚本も兼ねているという実はすごい人。
どんな人にオススメなの?
基本的に民俗学や都市伝説が根底にあるストーリーなので、
仲間由紀恵や阿部寛主演のTRICKが好きだった人にはたまらないと思います。
映像自体も手持ちカメラで撮影されていて、めちゃくちゃ合成っぽい怪異がたまに映り込みます。
その度に「REPLAY」と画面に表示されてその場面がもう一度流れるので、「ほんとにあった! 呪いのビデオ」シリーズが好きな人にもおすすめですし、
そのチープさが癖になるので藤岡弘、探検隊を見たことがある人も十分楽しめます!
そしてなにより今作はモキュメンタリー!「ブレアウィッチ・プロジェクト」が好きな人にはもちろんおすすめできますよ!
音で驚かせたり、お化けのフォルムが怖い、ということがそこまでないので
パッケージの口裂け女を直視しても平然としていられるくらいのホラー耐性がある方であれば、怖いの苦手…という方にも安心してご覧いただけます!
映画と比べて
白石監督の映画作品と比較すると今作はOVAシリーズということで、
いつも以上に尺が長くのびのび好き勝手出来ているような印象を受けます。
投げっぱなしジャーマンな展開であっても次回作に繋げられるというのは創作の幅を広げますよね!
また、視聴者側からしても 映画だと物凄いアクの強い霊媒師が出てきても素性も分からぬまま直ぐ退場…ということが多々あるのが、
シリーズを重ねることで登場人物(特に工藤)に情が移りますし、キャラクターの内面も良く知れるのは嬉しいですよね!
ファンが多いことも頷けます。
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