2021年衆議院選挙結果を見て考えたこと

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COLUMN
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2021年の衆議院選挙が10月31日に行われた。

結果は自民党の単独過半数、野党第一党の立憲民主党は14議席減。野党共闘を掲げたが全く歯が立たなかった。

この選挙で日本の事なかれ主義と政治への無関心の際たるものを見たように感じる

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事なかれ主義

日本人は変化を嫌う、波風立たせず平穏に物事をやり過ごす様は事なかれ主義と呼ばれるようになった

今回の選挙もそうだ、国民は自民党という既得権益の塊に対し歯向かう野党を快しとしなかった

国会も見ずに野党は対案を出さずに反対ばかりする、というレッテル貼りに流されてしまった

「まぁ別に自分には関係ないし、そのままでいいっしょ」そんな声が聞こえてくるような選挙結果だったと思う。

実際投票率は戦後3番目に低い55.93%、いかに国民が選挙を軽視しているかがよく分かる。戦後、私たちの先祖が死に物狂いで獲得した普通選挙への熱は、いまや液体窒素ばりに冷え切っている

この投票率の低さは国政への無関心の度合いも如実に表している

政治への無関心

インターネットの発達により娯楽が多様化したことで、TVでニュースを見ない人が増えた

その結果、例え政局になるような汚職や発言があったとしても一切そのことを知らずに生活をする人もいることになる

こうしたループに陥ることで、政治に関心のない人はより政治に関心を持たなくなり、国会で行われていることが遥か遠くの外国で行われているような気持ちになるのだ

実際は違う、国会で行われている様々な審議や決定は我々の生活に直結するものだけで構成されていると言っても過言ではない

消費税率をはじめとする税制、刑法や民法などの法律改正ー全て我々の財布や行動に影響力を持つものなのだ

そしてその国会の運営は、我々が必死こいて稼いだ税金で賄われている。なぜそれでも興味を持てないのか?

老化

投票率も落ち政治への無関心が産んだ今回の選挙は、本来ならば選挙の役割であるはずの自浄作用さえも無くしてしまった

第二次安倍政権からの自民党は、内閣人事局と呼ばれる内部部局をつくり官僚の人事権を握り「忖度」を生み出した

その結果起こったのが森友・加計問題に始まる一連の汚職疑惑だ、安倍一強政治を守るため官僚は人死にが出たにもかかわらず証拠を開示しようとはしない

安倍が首相を辞めたあとも忖度文化は残り続け、麻生や二階という一般企業ならとっくに定年退職するだろう年齢の議員も第一線で踏ん反り返り、今もまさに自民党は腐り続けている

ようは全く新陳代謝が起きていないのである。

かろうじて甘利が落選し、れいわ新撰組が3議席獲得できたのは好ましい出来事であったが…

30年間無成長

選挙を終え大勝と言ってもいい戦果を上げた自民党は、今後また数年政権を握ることとなった

彼らに政治を任せていた30年間、日本は経済成長しなかったが、きっとこれからも成長しないのであろう。

国民が政治に関心を持たない限り、政治家は余裕で私服を肥やし国民から税金を搾り取ることができる

でも国民はきっとそれでいいのだ、肉屋を支持する豚という比喩がある通り、自分達が食われるその日まできっと気づかないのだろう

とても無力感を感じた選挙だった。

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