生きてこそ たとえ禁忌を冒してでも

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ウルグアイ空軍機571便遭難事故という実際に起こった事故を基にした本作(決してkiroroの歌ではない)

事故当時も物議を呼んだ食人の禁忌を冒しながらも生き残った16人を描く。

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あらすじ

1972年10月、ウルグアイのカトリック系のステジャ・マリス学園のラグビーチームとその家族・知人を乗せた

ウルグアイ空軍の旅客機がチリで行われる試合に参加するため、アンデス山脈を越えようとする。

悪天候で視界が遮られた状態のまま突然激しい揺れが襲い、

チリの航空管制の誤誘導でアンデス山脈に墜落し機体は前後に真っ二つ。

意識を取り戻したキャプテンのアントニオは医学生らと協力して応急手当を行う。

短時間のフライト予定で水も食料もほとんど持ち合わせておらず、通信不能で捜索隊を寒さの中じっと待つしかない。

翌朝、27名の生存者は犠牲者を雪に埋めて祈りを捧げる。

次の日、瀕死だったナンド・パラードが奇蹟的に息を吹き返すが、母親が亡くなり妹は重体。

3日目に青い空に飛行機が飛んできて翼を振ったので発見したと狂喜し、安心した彼らはその夜すべての食料を食べつくしてしまう。

しかし翌日、二日後…全く救助隊は現れない、あろうことか9日目に捜索が打ち切られたことがラジオで知ることになる。

ただでさえ少なかった食料、追いつめられた彼らは人の肉を食うか、衰弱死かの究極の選択を迫られることとなる・・・。

救助された際の実際の写真

あきらめない強さ

飛行機に乗ったことのある人間なら一瞬でもよぎったことがあるであろう墜落事故、

今作はその事故に巻き込まれた上に雪山で遭難するという絶体絶命の状況で72日間もの間生き延び生還した人々の状況を克明に再現した映画である。

まず一つ言いたいのは、

どんなシチュエーションだよ!!!

常人であれば絶望的過ぎて気がふれてしまうところだ、けどナンドはあきらめなかった

とにかくこのナンドという人間はあきらめない、生への執着がすごいのである。

劇中の諦めポイント

・旅客機が墜落、雪山で遭難
・救助に来ると思ってたら気のせいだった
・そのうえ捜索が打ち切られた
・人肉を食べなければ体力が持たない
・当てにしていた通信機が使えない
・雪崩に巻き込まれる
・登山隊を編成して登頂するも眼下に山しか見えない

逆にどうしたら生還できるんだよ!!

当時のナンド(写真左)

登場人物はもれなくカトリック教徒なので「神は乗り越えられる試練しか与えない」というセリフが出てくる。

普通なら乗り越えられねぇよ!!

もしそれが事実だとするならば神様性格が悪すぎるだろ!!!

しかし生還できた16人が絶望的な状況においても神に縋ることができたという点においては宗教というのも悪くはないのかなとも思ったり。

つくづくあきらめない男

さらに驚きなのがこのあきらめない男ナンドは現在も存命中で、

一時はカーレーサーに、その経験を活かしモータースポーツ番組の制作司会を始め、2006年の時点では、ウルグアイのテレビ局に5つの制作司会を担当する番組を持っていたというから驚きだ。

本当に転んでもただでは起きない、あきらめの悪い男である。

今作を見ない方がいい人

もう一つ付け加えておくと、禁煙中は絶対に見ない方がいい

食料はないくせにタバコはカートン単位でざくざく残っていたため、登場人物のほぼ全員がメチャクチャうまそうにタバコを吸うシーンが乱発されるぞ!

ああああぁタバコ吸いたい!!!!

大概誰か一人はタバコ吸ってる

人生どん底で、どうしようもない、そんなときに見るといいかもしれない。

ナンドも頑張ったんだし、俺も少しだけやってみるか。

重いテーマではあるし飛行機が怖くなるかもしれない、けれど少しだけ前向きになれる映画だ。

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