近頃はホラー映画やホラー小説を読んでいましたが、ホラー漫画というジャンルをすっかり忘れていました。
今作「死人の声をきくがよい」はほのぼのしつつちょっと怖い、
日常に潜む闇系のホラー漫画ですよ!
あらすじ
生まれついての霊感体質のせいで、昔からろくな目に遭ってこなかった岸田純は、
行方不明になった幼馴染の少女・早川涼子の霊を見る。
霊に導かれて彼女の死体を発見した後も早川は姿を現し、怪事件に遭遇する岸田を何度も助けてきた。
しかし岸田は、とある事件で知り合った少女・魔子に、早川をこの世に引き止めているのは岸田自身だと告げられる。
今作のおすすめポイント
何といっても一話完結
なんといっても一話完結で読みやすい!たま~に3部構成になった中編もあります。
基本的に主人公岸田が怪異に巻き込まれ、早川の霊に助けられ命からがら日常に戻っていくのを全78回繰り返すお話です。
確かに何故早川は岸田にとり憑いているのか、等の伏線はあるのですが
如何せん連載当初は短期連載の予定だったらしく、広げた伏線も奇麗にたためたのかといえば疑問なので深く考えてはいけません。
不安の種が好きだった人には特におすすめですね!
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スプラッタ要素多め!
作者のひよどり祥子さんの絵柄は押切蓮介と西義之を足して2で割ったような感じ。
女の子はそれぞれ特徴があって可愛らしいのですが、
スプラッタ描写は割と真に迫っていて、ゲストキャラの8割は結構惨たらしく殺されたり死んだりします!
そのギャップにやられること間違いなし!
過去の名作へのリスペクト
残酷描写や恐怖描写の中には昭和の名作へのリスペクトを感じます、
ホラー漫画に詳しくない筆者ですら
登場人物の驚いた時の顔が楳図かずおタッチになっていたり、日野日出志のキャラクターまんまの怪物が出てきたり
作中の謎の小説家が「うしおととら」の東日本妖怪の長に激似だったり。
こうしたオマージュを探すのも楽しみの一つかもしれませんよ!
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怪異の種類が豊富!
ジャパニーズホラー特有の髪の長い女の幽霊のみならず、地域土着の変な風習
邪教の村、狼男に果ては宇宙人まで様々な怪異が出てきます。
妖怪や怪物の怖さだけでなくサイコな人間への恐怖も描かれているので飽きがこない所も魅力の一つですね!
雰囲気が暗くない
どんなにエグい話であっても、常に正解に導いてくれる早川が居るため絶望感がそこまでないです。
結局怪異が野放しになったり、主要キャラが不幸になったとしても
やっぱり早川が居るのでそこまで暗い雰囲気で終わらず、どこかシュールさやコミカルさを感じる形で話が終わることが多いです。
ここは好き嫌いが分かれる点かもしれませんね。
総評
ストーリー展開が投げっぱなしジャーマンスプレックスになってしまっているのがたまにキズですが、
単純にスプラッタ描写や恐怖描写、怪異の種類などが豊富ですし、
キャラクターもアクが強く、お気に入りのキャラクターが出来れば
がっつりハマることのできる漫画だと思います!
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