『グリーン・インフェルノ』のイーライ・ロスと『クワイエット・プレイス』の脚本家がタッグを組んだ一本。
あらすじ
米国イリノイ州。大学生のハーパーは、横暴な恋人と別れることができずに悩んでいました。
みんなが盛り上がっているハロウィンの夜も、彼からの電話やメールを無視することにうんざり、気分が晴れません。
ルームメイトたちはそんな彼女を慰めようとバーへ誘い、ハロウィンだからというノリで、街外れにある“究極のお化け屋敷”と噂されるアトラクションに行くことに。
入り口で免責同意書にサインしスマホを預け、ハーパーらは中へと入っていきますが、果たしてそこは殺人者たちが待ち伏せるホンモノのホラー・ハウスだったのでした──。
PG12
イーライ・ロス監督といえばグログロのゴアゴアな映画ばっかり撮ってるイメージなのですが、今作のレーティングは何とPG12!
12歳以下のお子ちゃまでも保護者と同伴で見れちまう映画なんです!
そのため人体欠損描写などのグロシーンは本当に控えめ…そちらが好きな人にはあまり刺さらない内容となっています。
もちろん人死はめちゃくちゃ出てるのですが、殆どが撲殺でサックリ殺されていきます、どっちかというと地味に痛い系統のシーンが多いかもしれません!
ストレス値
グロシーンのインパクトが薄い代わりに、どこで殺人鬼が本気を出してくるのか?どこで大きい音がドカンとなってこっちをビビらせてくるか?という視聴中肩にずっと力が入ってしまうところが魅力的な作品です!
このシチュエーション、こうなったら嫌だなぁ怖いなぁ…という妄想がきちんと描かれていくのは逆に痛快、もちろんとんでもないストレスはかかってきます!
今作はそのストレスを楽しむ映画です。
遠慮なくデカい音声と不意に現れる殺人鬼にビクビクしまくりましょう!!
殺人鬼の目的とは?
さて、ここらで本編では詳しく語られなかった内容に関して考察していきたいと思います。ネタバレになりますので、ご注意ください。
筆者が覚えている限り、ホラーハウスには殺人鬼6人で小間使い1人がいました
ピエロの殺人鬼に関しては恐らくリーダー格、ただ単純に若者を集め殺人をすることが目的であったように思えます。
では他の殺人鬼たちは何がどうしてピエロの下に着いていたのでしょうか?
ピエロの下についていれば若者を殺せるというのが、もちろん一番のメリットでしょう。しかし引っかかるのが小間使いの言っていた「殺すと顔が貰える」という言葉です。
これには3通りの説が考えられます。
首という意味
言葉の通り、殺した若者の首がプレゼントされるという意味。
ホルマリンにつけてコレクションしたり、口を使ってゴニョゴニョしたり、色々な使用方法が考えられます。
しかしあれだけビビリだった小間使いが首なんて欲しがるでしょうか?
顔の皮という意味
作中に登場する殺人鬼たちは、アシッドアタックの被害者のような見た目であったり取り返しのつかないレベルにピアスを開けまくっていたり
いずれも顔面の崩壊している殺人鬼ばかりでした。
そのため正常な顔面に何かしらの執着を持っていたとしても不思議ではありませんし、その執着を利用して殺した者の顔の皮を与えモチベーションを高めていたのかもしれません。
給料が歩合制で現物支給で、それが顔の皮とかブラックもいいところですね。
殺人鬼界での名声という意味
実は小間使いは駆け出しの殺人鬼、若者を殺し周りの殺人鬼からの称賛を得ることで正式な仮面を貰うことが目的だったのではないでしょうか?
その割には「ここは地獄だ…」とかいってたのでいずれ同僚の殺人鬼に殺されていたような気もしますが。
謎
と、まぁ3通りの説を展開してはみたものの作中では殺人鬼たちの動機も、どこから資金が出ていたかも、殺人鬼どうしがどういった繋がりなのかも明らかにはされていませんでした。
どうにもモヤモヤが晴れないので、ストーリーを注目して視聴するような作品ではない様に思います。
つまるところ、こまけぇことは気にすんな!ってことです。
身も蓋もねーな
蛇足
そんな謎を謎のまま遠くにブン投げっぱなしにした作品ですが、何故か殺人鬼との決着だけはキチンとケリをつけているんです。
しかもアレだけ万能感を醸し出していたピエロの殺人鬼を主人公が上回って銃殺しちゃいます。
殺人鬼急に雑魚っぱじゃん!!!!
ホラー映画たるもの、最後の最後まで敵役には不敵に微笑んでいて欲しいもの。
なんだったら殺人鬼がそのまま行方不明になって怖いね〜エンドにしておきゃあ次回作に繋げられる要素にもなったでしょうに、何故さっくり殺してしまったのか?
正直ラストには不満が残ります。
総評
ストーリーやグロシーンに期待すると肩透かしを喰らう、
しかし実際のお化け屋敷で感じる様なびっくりシーンや、心理的ストレスを感じることのできるアトラクション的作品です。
こういう見ててビクビクしちゃう作品はやはり音も映像も大迫力の劇場で見るのが1番ですね、家のテレビやタブレットで見ると魅力半減になる気がします。
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