言葉を考えるのって大変
大切な家族や親族が突然亡くなったとき、悲しみに暮れる間もなく残された遺族は葬儀や葬式の準備に奔走することになります。
遺体を家に安置しながら葬祭会社と、参列者のおおよそ人数から祭壇に飾る花の種類まで、葬式の細かい打合せを終えると直ぐに通夜からの葬式です。
そんな忙しい中で弔辞や孫・親族代表の言葉を考えるのは非常に大変ですよね!
けれど大切な人の最期に自分の言葉で感謝を伝えたい気持ちは誰にもあるはずです、この記事はそんな弔辞や親族からの言葉を分かりやすい例文から組み立てて完成させよう!というものです
例文から組み立てよう!
導入
それでは早速文章を組み立てていきましょう、例文は筆者が祖父に宛てた文章を使っていきます、いざ弔辞を書き出すときは亡くなった方に当てはめて書き換えて下さいね。まずは導入です。
爺ちゃんは初孫であった自分に、非常に良くしてくれました
弔辞や親族からの言葉は参列者に聞かせるものではありません、あくまで亡くなった故人へと宛てたものです、そのため呼び方は祖父・祖母など畏まったものではなく”おじいちゃん””おばあちゃん”など普段の呼び方を当てはめてください。
ただし参列者に不親切すぎてもいけません。読み手と故人の繋がりが分かるよう、関係性を入れましょう。何番目の孫などの数字があった方が分かりやすいですね!
幼少期のエピソード
週末になれば○○にある家に泊まりに行き、その度に作業場や家の前で遊んでくれたり、近所の本屋に軽トラで連れてってくれました。
亡くなった方と自分のエピソードの中でも、小さい頃のエピソードは非常に思い出深いものです。
記憶の地層を掘り起こしてみましょう、何か感動的なエピソードでなくても構いません、起こった事実をありのままに書けばいいのです。
大きくなってからのエピソード
○○に引っ越してからは同居するようになり、一緒に風呂に入ったり、同じ部屋に寝たり。
いろんな時間を一緒に過ごしました。
しかし、僕が中学に上がる頃には反抗期を拗らせ、あまり会話を交わすことが少なくなるようになりました。
先ほど幼少期の思い出を書きましたので、今度はそれよりも少し成長した後の思い出を書いてみましょう。
幼少期の思い出はありのままに書いたので、今度は印象深くエモーショナルな思い出を書いてみてもいいかもしれません。
筆者の場合は反抗期ですが、楽しかった旅行や、亡くなった人の趣味の話などに絡めたエピソードがあると尚良いです。そのエピソードを起因として教訓や学んだことがあったかどうかも思い出してみてください。
多少のDisと故人の人生に思いを馳せよう
それは爺ちゃんの世間の流行り物や風潮に対しての、歯にきぬ着せぬ物言いに辟易した部分もあったかもしれません。
ただそれも爺ちゃんが、戦中そして戦後という激動の時代を歩んできた人生に対する自信から発せられたものなのだと思います。
中盤までは亡くなった方との思い出やエピソードを並べていきました、ここからはさらにパーソナルな部分へ踏み込んでいきましょう。
亡くなった方も人間。聖人君子ではありません、何か短所があったはずです。そんな短所を少しだけDisりましょう!亡くなった方の人間性が少しだけ浮き彫りになっていきます。
筆者の場合は横柄な物言いでしたが、おしゃべり・ケチ・せっかちなど様々な短所があると思います
しかしDisりっぱなしも亡くなった方が浮かばれませんよね!
続いてなぜそういう短所を持つことのなったのか、亡くなった方の人生や生き方から想像してみましょう。年配の方ならば戦争や高度経済成長期なんかを絡めて書くのもアリかもしれません、この段落はDisで始まりプラスな言葉で文章を終えるようにしましょう。
行動や言葉
そんな爺ちゃんがたびたび僕に言い聞かせてくれた言葉があります
「普通であれば上等」
勉強もスポーツも落ちこぼれでもなく、特別優秀でもなく、普通にこなせれば良いんだよ、しかし普通でいるための努力は怠ってはいけないよ。そんな風な思いが込められていたのではないかと思います。
その言葉は今でも僕の中で生き続けています。
いよいよ終盤に差し掛かりました、この段落は弔辞や親族からの言葉の核となるといってもいい重要な部分です。
大きくなってからのエピソードで亡くなった方の行動・言葉を思い出したことかと思いますが、そこから学んだことや教訓となったことを書いていきます。
まず印象的であった行動・言葉を書き、そこから学んだことの順番で書いていきましょう。
何も印象的な思い出・行動・言葉が無かったという方もいるかもしれません。その場合、下記のような書き出しもあります。
爺ちゃんは多くを語らず、今までの生き方や歩んできた人生を自らの背中で僕に教えてくれた気がします。
僕の勝手な解釈かもしれませんが、爺ちゃんからは多くの事を学びました。
この段落の結びは葬式とは対極の言葉ではありますが”亡くなった方の意思は自分の中で生きている”という前向きな言葉で締めると尚いいと思いますよ!
締め
爺ちゃんは友人が多かったと聞いています、今頃向こうで友達と酒盛りをしているのではないかと思いますが
たまにこちらを眺めて、僕や家族や身の回りの人間が普通にやっていけてるかどうか、酒のつまみにでもしながら見守っていてください。
○年間という長い人生お疲れ様でした、ゆっくりと休んでください。
さぁここまできたら完成まであと一歩!締めの言葉に入ります。
まずは亡くなった方の生前の交友関係に言及しましょう、亡くなった方の友人が既に亡くなっていたりする場合は、その方のお名前を出してもいいかもしれません。
そうした友人たちと天国で楽しそうにしている様子を想像して文章にしましょう。
そのあとは現世にいる読み手や参列している家族親族を見守っていてください、という締め方がおすすめです!
最後に
以上のポイントを押さえてもらうことで、弔辞や親族からの言葉が完成したかもしれませんし、完成しなかったかもしれません。
ここで説明したのは、あくまで筆者の書いた文章をもとにしたものです。共感できる部分は使っていただければいいですし、どうにも納得できない部分はあなたなりの言葉で表現していただければ、きっと素晴らしい文章になると思います!
祖母・祖父・母・父など身内が亡くなるというのは非常に悲しいことであると同時に、その人との関係を総決算する機会でもあります。あなたの言葉で亡くなった方を気持ちよく送り出してくださいね!
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