事故物件 怖い間取り Jホラー・イズ・デッド!?

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事故物件恐い間取り ロゴ イラスト MOVIE
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事故物件住みます芸人・松原タニシの原作を『リング』の中田秀夫監督が実写化、

もうJホラーは怖い幽霊を描けなくなってしまったのか?それぐらい不安になってしまう一本

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あらすじ

売れない芸人・山野ヤマメは芸歴10年目。

相方が放送作家になるから、と一方的にコンビを解消されてしまい途方にくれたヤマメであったが、

元相方の「事故物件に芸人を住ませたら面白いんじゃないか」というアイデアを間に受けた番組プロデューサーによって「事故物件住みます芸人」に抜擢される。

事故物件で生活する自身の姿を撮影していると、なんと人魂が映り込んだ!

事故物件住みますのコーナーは瞬く間に話題になり、徐々に売れていくヤマメであったが、

有名になるのと引き換えに、周りの人間も巻き込みながら想像を絶する怪奇現象を体験することとなる_

今作のおすすめポイント

ホラー映画として見に行くのであれば期待は地の底まで下げておいたほうがいい

デートムービーとしては、亀梨も出てるしクロちゃんをはじめ芸人も何組も出演しているのでとっつきやすい

幽霊が全体的に怖くないので、ホラー初心者でも楽しめる

日常生活の中の恐怖

「心理的瑕疵があるような事故物件は、誰かが一回住んでしまえば告知義務がなくなるんですよ」

本来一番安全で気が休まらなければいけない場所である家、そんな家で過去陰惨な事件や死が起こった場所であったら…

テーマ的には『残穢』に近いノリの作品ではあるが、日常に潜む恐怖に「事故物件と分かっていながら住む」という真っ向からぶつかった作品


ヤマメは劇中計4室の事故物件に居住することになるのだが、

陰鬱とした日本映画的トーンで入居者を待ち受けるガランとした物件は、ただの空室にもかかわらずどこか空虚で、薄気味悪さをたたえている。

4室ともタイプの違う事故物件でオムニバスホラーとしての要素も備えており、毎度毎度導入部分は何が待ち受けているんだろう?とワクワクするのだ!

しかし、だがしかし!

絶望的に怖くない!!!!!!!!

なんで怖くないのか

では何故『事故物件』は怖くないのか、考えてみよう

巻き込まれ型ではない

基本的にJホラーの名作は巻き込まれ型が多い、『リング』も『呪怨』も『着信アリ』も主人公や登場人物は怪異に対してただ巻き込まれて怖い目にあっている

人は同じ恐怖であっても、自分から飛び込んでいくよりかも予期せぬところから理不尽に巻き込まれてしまう方が恐怖度が増すのだろう

その点今作は怖いこと、というのを求めて事故物件に住んでいる

怖いことが起こりますよ〜というフラグがビンビン過ぎて、観客側のハードルも高くなってしまうのだ

だから怖くない

す〜〜〜〜ぐ顔を出す

かつて幽霊をバカスカ出すことで大ヒットを飛ばしたホラー映画『呪怨』があった、

とにかくがっつり幽霊が出てくるシーンが連続する逆転の発想は、この作品が突然変異であったからハマったのだ

そして何より伽耶子と俊雄の存在が大きかった

あまりにも大きすぎるインパクトを残し、数々のフォロワーとコントでもオマージュされることが多いのがその証左だろう。

今作は全くキャラ立ちしていないパッとでの幽霊が出てくる、しかもがっつり普通の顔して。

キャラ立ちしていないのなら、もうそれはただただ驚かせに来た普通の人間と変わらない、もっとタメが無いと恐怖感が薄れてしまう。

上手いことタメが作れていたのは最初の赤い服の女のみ、

だから怖くない。

ラスボスの顔が怖くない

今作の致命的欠点、全ての幽霊の顔が全く怖くない

さらに言うなれば人を自殺に追い込んだりする、言うなれば『事故物件』のラスボスが存在するのだが

フォルムが黒いフード付きコートを着ていてやっすいRPGのボスに見えてしまうし、何より顔が“ウォーリーを探さないで”の最後に出てくるアイツなのだ。

とにかく怖くないし既視感がすごい、極め付けは素人が祓えてしまうぐらい弱い

だから怖くない

Jホラーは死んでしまったのか

かつて『呪怨』という作品を世に送り出した清水崇は『犬鳴峠』を、『リング』という傑作を生み出した中田秀夫監督が『事故物件』を

結局名監督が2人とも貞子と伽耶子以上のホラー映画界のアイコンを生み出せずに現在に至っている

かつての怖いJホラーは死んでしまったのだろうか?

いや、まだ決めつけるのは早計だ。

日本にはまだ『残穢』の中村義洋監督も、『貞子VS伽耶子』の白石晃士監督もいる、そして未だ日の目を見ていないホラー映画監督もこれから出てくるに違いない。

ハリウッドにアリ・アスターという不世出の天才が現れたように、日本映画界にもきっと新星が現れるはずだ!多分!!そうあってくれ!!!!

総評

ホラー映画というよりは除霊アクション映画の方が豹変が近い気がする一本、幽霊達の顔が怖くないのでギャグに近くなってしまっているのが残念

ただその分とっつきやすいので、気になる人と見にいくデートムービーとしては秀逸な作品なのではないだろうか

もし2が作成されるならラスボスの顔をもっと怖くしてほしい、何だったら女性に変更してもいいぐらいだ

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