血の祝祭日 スプラッター映画の元祖

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MOVIE
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1963年アラビアのロレンス がアカデミー作品賞を受賞した裏で、映画界にはある革命が起こっていました。

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あらすじ

自らを古代エジプトの高僧の生まれ変わりだと信じる料理屋の男が、次々と若い女性を殺害しその血肉を生け贄として神に捧げているというスプラッター・ムービーの元祖的作品

元祖スプラッター

ゴッドファーザー・オブ・ゴアとも呼ばれる映画監督ハーシェル・ゴードン・ルイス

彼の最大の功績は「スプラッター」というジャンルを確立したことにあります、

そう、何を隠そうこの「血の祝祭日」は史上初のスプラッタ―映画なのです!

この映画が無ければ「13日の金曜日」も「悪魔のいけにえ」も存在しなかった可能性がある、というまさにパイオニア的作品!

ハーシェル・ゴードン・ルイス

もともとエロティック映画を手掛けていたルイス。

しかしそのエロティック映画も下火になってしまう中制作されたのが今作でした。

現在エロとスプラッタはセットのように語られますが、これはルイスがエロティック映画を製作していたことにも起因するのかもしれません、現に冒頭で女性はシャワー中に全裸で殺害されます。

もしルイスがエロティック映画を手掛けていなければ、今のようなエロとスプラッタの表裏一体な関係性が誕生していなかったのかもしれません。

残酷描写

スプラッタ―描写の歴史は今作のシリアルキラー、ファド・ラムセス による「目玉くりぬき」から始まりました。

その残酷描写をなるべくリアルに見せるため、ルイスは羊の舌をはじめとする動物の臓物をゴアシーンに多用し、血の色を鮮明に見せるため当時やっと普及し始めたカラーフィルムを使用しました。

その結果、確かに現在の水準からするとチープな演出とカメラワークにもかかわらず、驚くほど画力のある作品に仕上がっているんです!

有能プロデューサー

今作は制作費24,500ドル(当時のレートで約800万円)という超低予算で作成され400万ドル(約14億円) という破格の興行収入を達成し一大ムーブメントを巻き起こしました。

もちろんそれは今までにない斬新なジャンルと残酷な描写で話題をさらった事が一番の理由といえます。

もう一つのヒット要因はプロモーションの上手さなのではないでしょうか、

プロデューサーのフリードマンはこの映画が上映される映画館の観客になんと「ゲロ袋」を配ったのです! さらにフロリダ州サラソタで意図的に映画に対する差し止め命令を出すなど今までにないプロモーションを行いました。

「そんなにヤバイ映画なのか!?」と巷の話題になったのは言うまでもありません。

映画史上初?

史上初という枕詞が付きまくる今作ですが、「目を開けてこと切れている死体」を描写した元祖ではないかといわれることもあるそうです。

が、実はこれ誤解。 1909年の映画「カントリー・ドクター」で既に目を開けた死体が登場するのだそうです。

あまりにもカリスマ性のある作品のため、様々な尾ひれがついてしまうのも頷けます。

コレ嵐のロゴじゃね?

ちなみにOSOREZONEで視聴する方は57:57で止めると誤植が見れますよ。

総評

作品自体は古さを感じますし、とにかく演技もカメラワークもチープです。

しかしスプラッター映画というジャンルを生み出したという功績は余りに大きく、偉大な作品といえるでしょう。

スプラッター映画ファンという方には一度は見ていただきたい作品です。

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