映画史上最も素晴らしいラストカットとして名高い本作
チャップリン初心者が見てみました
あらすじ
住処もなくほっつき歩く浮浪者(チャップリン)は偶然声をかけられた盲目の花売りに恋をしてしまう。
そんな中アルコール中毒の富豪と友達になった浮浪者は、富豪から貰う金にものを言わせて花売りと仲を深めていくのだが…
無声映画である事の強み
まず本作は無声映画です、主人公たちは一切声を発することなく、重要なシーンではブラックアウトしてから字幕でセリフが出るといった感じです。
そんな方法じゃおテンポ悪くて見るに堪えないんじゃないの?
そんな時期が私にもありました。
むしろそのおテンポが重要で、字幕の後のシーンがめちゃくちゃ印象に残ることになろうとは!
特にラストシーンがもしトーキー映画であったなら、その連続性で逆に陳腐なものになってたかもしれません。
当時としては一般的な技法であった暗転字幕も我々現代人からすると、いつも見ているドラマや映画と全く違うというのも印象に残った一因なのかもしれません。
完璧主義が故のラスト
チャップリンは完璧主義者であったらしく、俳優陣のキャスティングを態度や演技内容で撮影中であっても降板させたり、
同じシーンを数百回撮り直したりなど。少し病的なところもあったようです。
しかし、そんな面もあったからこその計算されつくした脚本、カット割りは本当に素晴らしいの一言、しかも編集までチャップリン。
まさに映画界のレオナルド・ダ・ヴィンチ
スポーツで言うなら監督俺!選手俺!マネジメント俺!といった感じでしょうか
映画だけ見てればただのちっさいおっさんなのに…
でも顔はかなりイケメン
後世に語り継ぐべき映画
また、ここも無声映画特有の長所にあたるのですが
比較的単純なストーリー、そしてコミカルな動きと必要最低限の字幕
この三点によって言語の壁や年齢の壁を越えて楽しむことができる偉大な作品となっています。
そういえばニューシネマパラダイスでもチャップリン映画を見て子供たちが笑ってましたね。
約90年も前に公開された今作ですが、たぶん今の子供たちや、これから何十年先に生まれてくる子供たちが見ても笑える傑作であると思います。
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