1996年に起きたエベレスト大量遭難をベースにした本作
私欲、信念、希望
脚本ではなくそれぞれの思惑の元に動く登場人物が群像劇を彩ります
あらすじ
時はエベレストの商業登山が一般的となった1996年。
ロブ・ホールを隊長としたAC社と、スコット・フィッシャーを隊長としたMM社はアマチュア登山者を募りエベレストを登頂するツアーを企画していた。
AC社は総勢10名以上の顧客に随伴しエベレストに入ったがシーズン真っ只中で登山道は大混雑、仕方なくMM社と協力して臨む事になる。
しかしツアー参加者の中には登頂可能時間を過ぎても山頂を目指す者、体調不良で動けなくなる者が出てしまう、そこに突然の天候不良!
ガイド含めメンバーは散り散りになってしまう…
真の人間ドラマ
本作の特徴はなんと言っても実話である、ということです
脚本家や小説家の手が入っていないにも関わらず、一人一人の人生というバックボーンがある事によって非常に魅力的な群像劇となっています
また現地で撮影された映像は美麗の一言、ミャンマーの牧歌的な街並みや氷塊が聳えるエベレストの様子には見惚れます!
普通の人が登ったら確実に死ぬんだろうなぁと思いながらも、実際に自分の目で見てみたくなりますね!
公開当時は3Dでの上映だったそうですが、わざわざ3D化する必要あったのかコレ…
ーここからネタバレー
事実は小説よりも…
「事実は小説よりも奇なり」とはイギリスの詩人の言葉ですが、
この大量遭難事件は正にこの言葉通り!
中でも顕著なのが
AC社隊長ロブ・ホールの死に際体力が尽きる直前無線を繋ぎ、妻にお腹の中にいる赤ちゃんの名前を託して亡くなった
という逸話です
かっこよすぎませんか!?
これまた凄いのが、遺言である名前をつけられ生まれてきた娘と母は一緒にキリマンジャロを登頂しているという事!(しかも娘は若干15歳)
どれだけ魅力あるんだ山って…
エベレストにまつわる話
エベレストといえば1953年に初登頂を成し遂げたエドモンドヒラリーとテンジンノルゲイの二人がとくに有名ですが、
なんとその初登頂者二人の息子同士が一緒に登頂に成功しているんです!
また、エベレストに残る謎として有名なのがマロリーのカメラです。
史実に残る初登頂記録のおよそ30年前の 1924年にジョージ・マロリーという人物が実は登頂に成功しているのでは…
という疑惑があるのですが、このマロリー初登頂記録をかけたエベレストのアタック中に行方不明になってしまいます
このマロリーの遺体が見つかったのが1999年、初登頂記録が塗り替わるのでは!?
と山岳界はにわかに色めき立ちます、マロリーの持つカメラに残る山頂での写真があれば!
しかし!
そのカメラが遺体付近にはどこにも見つからなかったそうです、いまでもエベレストのどこかにその証拠のカメラが眠っていると言われています。
きっと今後の登山でも色々な物語が起こっていくんでしょうね。
山とか川とか安全なところから楽しむのが一番ですけどね
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