「君の名は」の爆発的ヒットから早3年、新海誠監督待望の新作「天気の子」がついに公開されたので早速鑑賞してきました。
あらすじ
神津島の高校1年生・森嶋帆高は家出して東京本土にやってくるが、ネットカフェ暮らしも残金が尽きてしまい、途中の船で出会ったライターの須賀圭介を頼る。
須賀は彼とその姪の夏美の2人だけの弱小編集プロダクションの社長であり、雑誌『ムー』などの仕事をしていた。帆高は住み込み・食事つきの条件に惹かれ、そこで働くようになる。
その年、東京では数ヶ月にわたって晴天がなく、ほとんど雨続きの異常気象が続いていたが、その状況でも晴天を呼ぶ「100%の晴れ女」がいるという都市伝説が流れていた。
ある日、帆高は天野陽菜という少女と出会い、彼女が祈るだけで晴れ間を呼び寄せる能力を目の当たりにする。
陽菜は弟の凪と二人暮らし、金銭的に困っていることを聞いた帆高は結婚式やイベントなど晴れ間を欲しがる人に晴れを売るというビジネスを考え付く。
陽菜の力で様々な場所に晴れを届け一躍有名になるが、晴れ女の能力には世界の方向性さえ変えてしまう代償があったのだった…
立ちふさがる前作の壁
今作は確実にヒットするだろう、なにせ注目度が他のアニメ映画に比べて段違いだ。
それもこれも前作「君の名は」の空前の大ヒットが要因なのは間違いない、だからこそ前作と比べてしまう。
劇中曲に関して
こちらも前作に引き続きRADWIMPSが担当。
「愛にできることはまだあるかい」という印象的なフレーズを使った落ち着いた曲と、サビ以外SUPERCAR味のする「グランドエスケープ」が主題歌だ。
正直前作の「前前前世」「夢灯篭」「スパークル」を超えることはできていないように思えた、ノリの良さとキャッチ―さは前作に軍配が上がっている。
ストーリーに関して
今作も民俗学的ファンタジー作品なのは前作と同様だが、「晴れ女」という身近なテーマを設定し物語の構造も前作よりシンプルなものとなっている。
ただ若干の強引さを感じた、それというのも劇中晴れ女の陽菜を救うため最終的に主人公含め3人が逮捕されるのだ。
主人公が必死になってヒロインを助けるのはまだわかる、
けれども他の二人が会って数カ月の主人公を逮捕されるの覚悟で助けるだろうか?
しかも数回しか会っていないヒロインを救出することが目的の主人公をだ。
あくまで創作の中の話だけども、微妙に力業な感じがした。
時間や場所を超えた繋がりを描いた前作に比べて単純化されたストーリーになった今作は、ヒロイン救出シーンや再会シーンの感動が正直薄い。
前作のラストフレーズは「君の名は?」というまさに伏線を回収したものであったが、今作は「僕らは大丈夫」
大丈夫ってなんだよ!
捻りもねーしちょっと冷めちゃったよ!
キャストに関して
公開前の予告編でゲロ下手と話題になっていた本田翼に言及したい。
ぶっちゃけ「慣れ」である
確かに予告編の場面ぐらいまではトトロのお父さん役や耳をすませばのお父さん役とまではいかないが、違和感が凄い。 けれども中盤にかけてはそこまで気にならなくなる、
耳が慣れてしまったのか本田翼の演技力が上がったのかは不明である。
前作は違和感を覚えたキャストがいなかったのでここも前作に軍配か
映像に関して
しかし映像に関しては新海節炸裂といったところ!
曇り空から晴れ間に変わってゆくシーンや、雨の中走るシーンなんかは鳥肌が立つほど繊細で美麗であった。これに限っては前作と対等かそれ以上。
前作ファンへの変なプレゼント
前作ファン必見なのは、瀧と三葉が再び登場するところである!
ただ一点気になるのは二人が結局くっついていない所、
あれだけお互い探してたのに結局なんもねーのかよ!
まだ君の名はのラストシーン前の時系列という事も考えられるが、新海監督なら普通に破局させそうでもある。
リメンバー秒速5センチメートル。
けれど同じ世界観を共有しているというのはオタクが大興奮するのでいいと思った(小並感)
総合すると君の名はに軍配が上がった、こちらの期待感を含めて前作の壁はあまりにも高かったようだ。
にほんブログ村
コメント