異星人との戦いに理不尽に巻き込まれた少年たちをゴア要素たっぷりで綴った大人気漫画GANTZ、初のフル3DCG作品!
作品名(評価):GANTZ:O(A +)
制作(公開年):日本(2016)
監督:さとうけいいち
主演:小野大輔、レイザーラモンRG他
あらすじ
地下鉄で事件に巻き込まれ、命を落とした高校生の加藤勝。
次の瞬間、加藤はマンションの一室にいた。そこで玄野というリーダーを亡くし 失意の東京チームと出会う。彼らと共に転送された先は、東京ではなく、火の手があがる大阪の街だった。
加藤は命がけのサバイバルゲームに挑むこことなる。 曲者揃いの大阪チームとの遭遇。強力な妖怪型の星人軍団=百鬼夜行との戦闘。 シングルマザーでありながら戦いに身を投じていた大阪チーム山咲杏との出会い。
さまざまな事態に翻弄されつつも、加藤はたった一人の家族である弟のもとへ 帰るため、死線を潜り抜けていく。
(https://filmarks.com/movies/45732)
フル3DCG
総監督にタイバニを監督したさとうけいいち、監督はAPPLESEEDのCGディレクターだった川村泰、アニメーション制作は『アイアムアヒーロー』などのVFXを担当したデジタル・フロンティア。という盤石の製作陣によって2016年現在最高レベルの3DCGで製作された今作
GANTZというゴア要素があり映像化が難しいアクションが多用される作品には、この3DCG化が大ハマりしている
GANTZロボやハードスーツなど、原作のみでしか登場してこなかったアイテムを高い再現度で見ることが出来る
特にZガンの描写は原作読者からすれば納得の出来!天狗がZガンの攻撃を耐えるシーンは鳥肌モノだ
なぜ大阪編なんだ
ただ一つ不満を呈するならば、なぜ大阪編でなければならなかったのかという点だ
映画の冒頭、原作でいうオニ星人編のラストシーンが描かれているが、本来GANTZという物語の主人公は昼行灯・玄野計である
確かに大阪編は今までにない大阪チームとの共闘、100点武器の大盤振る舞い、そしてラスボスぬらりひょん…と見どころが多く人気のエピソードではあるが、肝心の玄野が死んでて主人公不在!
原作読者としては玄野がGANTZソードでチャンバラやって決着つけるオニ星人編が1番見たかった…!見たかったゾ…!
けれども和泉や坂田やチェリーなどボスと戦う上で欠かせない主要キャラクターが多すぎる点、そもそもボスがほぼファンタスティック・フォーなので版権上ほぼアウトっぽい点など、確かに単体で映像化するのは難しいのは重々承知の上である。
わかってる、無理なのは分かってるけど見たかってん…
理想的なカット
一話完結でないストーリー漫画のエピソードを単体の映像作品としてまとめる、というのは非常に難儀な話だ
特に人気漫画の映像化というと、下手にオリジナル要素を入れ込んだり、構成の都合上しかたなくカットしたシーンがあるだけで、とんでもないバッシングにあったりする
ただし今作は原作でもそれなりに話数がかかっていた大阪編を上手いこと94分にまとめている
確かに風や坂田などの主要キャラがごっそり居ない、そもそも犬神が出てこない、といったような不満に繋がる大胆なカットはある
そのかわり何の伏線かわからない吸血鬼たちや、童貞くんの孤軍奮闘ぶりなど、原作でも冗長だなぁと感じていたシーンをカットしてくれているのだ
原作ファンからの評価が高いのも頷ける
魅力
さて、そんな今作だが人に勧めたくなる魅力的なポイントが一つある
それは何か?
3DCGの華麗なアクションシーン?
レイカや杏などの女性キャラクターのバインバイン揺れるパイオツ?
パイオツも確かに魅力!なのだが違うのだ、何より魅力的なのはゲスト声優として室屋信雄を演じるレイザーラモンRGの声だ
タバコの吸いすぎか酒の飲み過ぎで掠れているのに、どこか色気を宿した男が男に惚れるハスキーボイス。
まさに室屋信雄にどハマりした声である
その他にも島木を演じるレイザーラモンHGや、岡八郎を演じるケンドーコバヤシも本業の声優顔負けの演技を見せているが、いずれもRGには敵わない
芸能人の声優参加には当たり外れがあるが、今作は本当にRGの声目当てに見てもいいくらいの大当たり作品と言っても過言ではないだろう
総評
漫画原作映画として、映像とストーリーと声がガッチリスクラムを組んでいる良作
GANTZ自体はGANTZ:Eが現在進行形で連載されているので、映像化の続編にも期待したい!
その時は是非レイザーラモンRGを声優起用してほしい、風の役とかで。
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