ショーン・オブ・ザ・デッド ゾンビコメディの草分け的作品!

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MOVIE
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『ベイビー・ドライバー』の監督であるエドガー・ライトの処女作でゾンビコメディの決定版!

作品名(評価):ショーン・オブ・ザ・デッド(A)

制作(公開年):イギリス・フランス・アメリカ(2004)

監督:エドガー・ライト

主演:サイモン・ペッグ、ニックフロスト他

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あらすじ

ロンドンの家電量販店に勤める冴えないショーンは、その無気力で煮え切らない態度ゆえにガールフレンドのリズから振られてしまう。

意気消沈したショーンだが、翌日起きてみると街中にゾンビがあふれていることに気づき、母親とリズを助け出すため居候のエドと共に奮闘する。

ダメ男

ゾンビ映画の生みの親とされるジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』をパロディした今作

パロ元にあったような生きるかゾンビに食われて死ぬか、という緊迫感はなく

主人公ショーンはニブチンで開始から30分以上ゾンビの存在にさえ気付かず、その間語られるのは如何にショーンが俗物でダメ男なのかということ

優柔不断すぎて彼女には振られ、親友のエド含めて周りから馬鹿にされ、年下の部下からは舐められる。

人間誰しもが持つ弱みを人一倍多く抱えた主人公なのだ、似たようなところがあるからこそ応援したくなる。そんな感情移入がしやすいキャラクターを意図的に主人公に据えている

日常モノ

ショーン・オブ・ザ・デッドはゾンビの原因となった謎を突き止めたりしないし、Tウイルスの特効薬を探しての大冒険も、変異したゾンビとの戦闘もない

ゾンビ映画というジャンルの中でもとことん平凡な日常に近い、というのもこの映画の特色だ

ゾンビとの戦闘も自分の持ってるレコードを投げつけるというユルさに始まり、ゾンビの集団を切り抜ける際も何の工夫もせず、ただただゾンビの演技をしながら突っ切るというゾンビ物にあるまじき暴挙に出ている

今までこんなゾンビ映画があっただろうか?いや、ない。

主人公の負の属性の多くが視聴者層の間口を広げているのと同様、この至って平凡でユルい世界観も視聴者層の間口を広げることに一役買っている

パロディ

大雑把にカテゴライズすると恋愛ゾンビコメディという括りになってしまう今作であるが、

序盤でもお伝えした通り基本的に今作は『ゾンビ』にパロディを捧げた作品である。

冒頭のBGMが『ゾンビ』の曲であったり、ショーンが働く家電量販店の名前が『ゾンビ』で主人公を演じた俳優フォーリーの名前をモジってあるだとか、とにかくゾンビ映画フリークがニヤリとするような小ネタが多いことでも有名だ。

ショーンたちが入り浸るパブの名前は“ウィンチェスター”であるが、これは『The living dead Manchester morgue』という作品をモジったもの、『ゾンビ』だけでなく様々なゾンビものに対してパロディを捧げる映画愛には感服する。

小ネタと言っていいのかわからないが、その“ウィンチェスター”にはライフル銃が置いてある。

ショーンと親友のエドは「ウィンチェスターって名前だから銃が置いてあるんだろ?」と笑っているが、コレは西部開拓時代ライフル銃を製作していた会社がウィンチェスター社だった、というとこから来ている。

エドガー・ライト節

今作の監督後、ヒットメーカーの仲間入りを果たしたエドガー・ライト

彼の作風の一つに、演者がBGMなどの音楽に乗って演技をしたり、ストーリーが展開していく“音ハメ”が挙げられる。『ベイビー・ドライバー』はその完成系といっても過言ではないだろう。

処女作である今作でも、クイーンの“ドントストップミーナウ”に合わせてゾンビを薙ぎ倒しまくる主人公たちが見れることから、その“音ハメ“の片鱗が感じられる

パブでのウィンチェスター銃を装填する際も、カウンター→銃弾→銃と目まぐるしくシーンが切り替わる演出がとられているが、これもエドガー・ライト作品によく見られる演出の一つである

処女作からしてエドガー・ライト節が炸裂していた作品でもあるのだった

考察:犬は上を向けるとはどういう意味か

ショーンが作中でたびたび口に出す「犬は顔を上に向けられない」という例え話がある

一体「犬は顔を上に向けられない」とはどういう意味なのであろうか?

これは日本の諺でいう「蛙の子は蛙」と似たような、自分の生まれ持ったポテンシャル以上のことはひっくり返ってもできないという諦めの感情が込められた言葉であると考えられる

物語の後半、ゾンビが蔓延る世界をサバイブして一皮剥けたショーンは「犬は上を向ける!」と気合を入れている。まぁ実際犬は普通に上を向けるので、この言葉の真意はわからないのであるが。

総評

主人公のダメ人間ぷりが愛しいゾンビコメディの草分け的一本。

『ゾンビ』にパロディを捧げているので、数々のゾンビものあるあるやオマージュがあるのに、何の装備もせずに演技だけでゾンビの群れを突っ切ったり、友達がゾンビになった後も仲良くしていたりと、あるあるの逆をついた裏切りもあるのがニクい

きっとゾンビ映画マイスターが見たら小ネタにニヤニヤできるのだろうが、筆者はまだそのレベルに到達できていないのが悔しい

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