復活の日 パンデミックの今こそ見たい名作

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MOVIE
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SF御三家が一人、小松左京の代表作を完全映画化!

アメリカ大陸縦断、南極でのロケなど世界を股にかけた邦画史上でも稀に見るスケールのデカさが魅力です!

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あらすじ

1982年、米ソの冷戦は終結に向かっていた。

しかし極秘に開発されていた細菌兵器”MM-88が東側陣営によって強奪され、細菌を載せた飛行機は事もあろうにアルプス山中に墜落。

春が訪れるとMM-88が爆発的に増殖し人類に牙を剥いた。最強の細菌兵器に人々はなす術もなく、医療崩壊を起こし各国政府も陥落してしまう。

遂に残された人類は南極基地に残った863人のみ。

人類に残された道はあるのだろうかー。

MM-88

昨今世界中で蔓延し7万人を死に追いやっている新型コロナウイルス(COVID-19)。治療法も無くワクチンも無い、ひたすら自らの免疫を信じるしかないという無力感さえ感じる始末です。

しかし今作の”MM-88“は人造の細菌兵器、症状に若干似た点もありますが、新型コロナよりも性質が悪いんです。

なにしろ人を殺すためだけに作られたものなので作中の序盤ですら45%の致死率と言われ、一度罹れば風邪の症状から始まり肺炎の症状へと移行、仕舞いには多臓器不全を引き起こし罹患した哺乳類を100%死に至らしめるという、まさに“最凶”の兵器となっています。

文明の崩壊と人間の尊厳

そんな最凶細菌兵器は人類を滅亡寸前まで追い込むことになるのですが、南極基地に残る人のみが生き残るまでの過程を非常に丁寧に描いています。

医療崩壊から政府壊滅、普通の映画やドラマならばすっ飛ばしてしまいそうな部分も描き、もしもこんな風にコロナウイルスが変異したら…という起こるかもしれない未来を垣間見ることが出来ます。


また、他の作品では敬遠しがちな性の問題まで踏み込んでいるのも特徴の一つ。

生き残った人類の内訳は男性855人に対し女性はわずか8人、女性は人類を繁栄させるための資源となってしまうのです。

愛し合った末に子を成すのではなく、ただ子を産むためだけの行為を迫られることとなるわけで…設定だけ聞くと下手なエロ漫画、しかしそれを大真面目に南極連邦政府(作中に登場する臨時政府)が稟議するのです。なんとも言えない生々しさが臨場感を引き立たせます。


舞台が研究者や科学者が集まる南極基地であったため、生き残りの人々は基本的に暴力に頼らず人間の最低限の尊厳を守りつつ秩序だった生活を送ります。

ある程度のモラルを兼ね備えた人間のみが登場するので、ある意味人間の綺麗な側面しか描かない作品といえるのかもしれません。

過去の過ち

そんな綺麗な側面の対極、今作で人類の敵として描かれるのはなにもMM-88だけではありません。

ARSと言われる”自動報復装置“もその一つ、米ソどちらかがミサイルによって先制攻撃を仕掛けると、攻撃を受けた側が壊滅したとしても自動的に報復としてミサイルが発射させるシステムです。

MM-88、ARS、人類は結局過去の過ちに囚われ自らの首を締めていたのです。

『復活の日』はただのパニック映画ではなく、反戦映画の側面があるというのは、爆発シーンにおいて水素爆弾の実験映像を多用している事からもよく分かります。

総評

邦画にも関わらず、ほとんどの台詞が英語で舞台も海外という異色作。しかしそれによって作中最も印象的な「人生は良いものだ」という台詞が非常に味わい深いものとなっています。

こんなご時世、今だからこそ日本人が見なくてはいけない作品であると思います。



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