究極の性的快楽は苦痛から生まれるという
Mの極みみたいな発想から生まれたのが今作「ヘル・レイザー」です。
あらすじ
フランク・コットンが手に入れたルマルシャンの箱と呼ばれる小箱は、「組み替えることで究極の性的官能を体験できる」という伝説を持つ謎のパズルボックスだった。
フランクはパズルの組み換えを成し遂げたが、同時にその肉体を失う。
数年後、フランクの弟であるラリーが妻子を連れて、現在は行方不明となっているフランクの家へ越して来た。ラリーの娘カースティは、ラリーの新妻であり継母のジュリアが街の男達を家へ連れ込んでいることに気付き、2階の部屋へ侵入。
カースティは、いなくなったはずのフランクがジュリアと共謀し、失われた彼の肉体を男達の血肉によって蘇らせようとしていることを知る。
パズルボックスの正体を知らぬままにそれを奪って逃げるカースティ。
何気なく触れるうち、偶然にもパズルの組み替えに成功した彼女の前に、異世界が出現し4人の魔道士(セノバイト)が現れる。
インパクトが凄すぎる魔導士
今作一番のインパクトは異世界から現れる4人の魔導士です。
一体一体、特に描写があるわけではないのですが、一番真ん中のピンヘッドをはじめとして後世の作品に大きな影響を与えています。
まずピンヘッドですが、ジャンプの人気漫画「HUNTER×HUNTER」のイルミが変装していたハンター試験生「ギタラクル」の元ネタになっていると考えられます。
見た目の癖が強いキャラでしたが、結局重要キャラに格上げされましたね。
ちなみにピンヘッドはその見た目と憂いを帯びた演技から特に人気があり、一部ファンからは「ピン様」と呼ばれています。
画像右側の魔道士チャタラーは、大ヒットゾンビアクション「バイオハザードⅡ」に出てくる追跡者ネメシスの元ネタとなってると考えられます。
こちらは顔面がまんま同じなのでオマージュというかパクリに近いような気もしますが…
一番左の魔道士バターボールは、ダークファンタジー漫画「ベルセルク」に出てくる最強の敵ゴッドハンドの一人「ユービック」に影響を与えています。
また、フランクの肉体が消失してしまった時のシーンですが
鈎針で体中を引き裂かれるというアイデアは「SAW3」の冒頭のゲームへと引き継がれます。
古さを感じさせない
今作ヘル・レイザー、実は現在進行形でリブート企画が進んでいますし、
現在公開されているものだけで7作もの続編が続く長期シリーズとなっています。
もちろん一番は魔導士のフォルムがメチャクチャかっこいいという点に尽きるのですが、そうした点を除いても映像描写や特殊メイクにかなり気合が入っています。
劇中出てくるゴアシーンは必見の価値ありで、フランクが復活するシーンは特に注目ですよ!
総評
「最上の快楽は苦痛から生じる」という点には賛同できるMっ気のある方にお勧めできる今作。
ストーリーよりも登場人物のインパクトや特殊メイクに重きを置いた作品ではありますが、
様々な作品に影響を与えるまさに「オリジナル」な作品です。
現代でも十分に通用するクオリティの高い映画だと思います!
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