それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ アンパンマン死す!(マジ)

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S級作品
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ほのぼの朝アニメでお馴染みの『それいけ!アンパンマン』ですが、劇場版は一味も二味も違います。

アンパンマンがガチで死ぬからです。

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あらすじ

アンパンマン達が住む町では、かつて不毛の地だったこの世界を水と緑の豊かな世界にしたと言われる「いのちの星」に感謝するための祭の準備が進められていた。

ある日、いつものようにパトロールをしていたアンパンマンは海に漂っていた一体の人形「ドーリィ」を見つけ、彼女をパン工場へ連れ帰る。

その日の夜、パン工場に一つの「いのちの星」が降ってきてドーリィの体に宿り、「いのちの星」によって命を得たドーリィは自由に動けるようになり、翌日から町で生活を始める。

生きていることを喜んだドーリィは、自分の好きなことだけをするようになり、そのわがままな行いで町の人々を困らせてしまう。さらに、自身を助けてくれたアンパンマンの「困っている人を助ける為に生きる」という考えまで否定してしまった。

やがてある日、ドーリィは自分の「いのちの星」が体に溶け込んでおらず、徐々に小さくなっていることに気づき、このままでは元の人形に戻ってしまうと恐れ始める。

本気のバイキンマン

普段はクソしょ~もないイタズラで町の住人を困らせるバイキンマンですが、劇場版では本気で町をぶっ壊し、アンパンマンをぶっ殺しに来ます。

今作どれぐらい本気かというと、自らが誕生するきっかけとなった”バイキン星の雷”を巨大ロボットの動力に使用するというおきて破りの発想で、

”だだんだん”より強力な”スーパーかびだんだん”という作中でもトップクラスの強さを誇る巨大ロボを製作。

彼曰く「楽しそうなのがムカツク」という最悪な理由で星まつりに沸く町で破壊の限りを尽くし、触れるものを瞬時にカビ化させるビームを無抵抗のアンパンマンに照射することで

アンパンマンの殺害に成功しました。

もう一度言います

アンパンマンの殺害に成功しました。

子ども部屋おじさんである筆者が見ても衝撃の展開だったわけですが、幼児が見たらひきつけでも起こすんじゃないですか?

何故こんな重い展開になっているのかといえば、今作のテーマであるやなせたかし御大が生涯アンパンマンを通して伝えたかったメッセージが込められているからなんです。

やなせたかしの哲学

アンパンマンの生みの親・やなせたかし御大作曲の『アンパンマンマーチ』には

なんのために生まれて

なにをして生きるのか

こたえられないなんて

そんなのはいやだ!

という非常に印象的なフレーズがあります。生まれてから死ぬまでの内何千何万回と聞くことになるため忘れがちですが、朝の幼児向けアニメには似つかわしくない歌詞ですよね。

そんな印象的なフレーズが丸々今作のテーマとなっており、作中では”何のために生まれて何をして生きるのか”その答えがアンパンマンとゲストキャラのドーリィを通して明示されています。


日中戦争で中国戦線に出征するなど、激動の時代を渡り歩いてきたやなせたかしがたどり着いた”助け合う”ことの重要さが幼児にも分かるよう、恥ずかしいほどストレートに描かれるラストシーンは涙なしでは見れません。

先日”大人が泣ける子供向け映画”というステマで興行ランキングに居座った駄作がありましたが、その比ではなく泣けます

ただ一番泣けるシーンで流れる歌が『カンタータ“アンパンマンのマーチ”〜悲壮な戦い〜』というアンパンマンマーチのアレンジverなんですが、

カンタータ“アンパンマンのマーチ”~悲壮な戦い~

不意打ちで聞きなじみのある曲がバリトンボイスで流れてくるんで正直泣くのに集中できません。悲しいBGMで良かったのに…。

総評

最初あまりにも普段の放送とテーマの違いがあって面食らってしまいましたが、重いテーマも分かりやすく、そしてドラマチックに描く今作に正直圧倒されました。

流石『ルパン三世ワルサーP38』の矢野博之監督作品ですね!

アンパンマンがガチで一回死ぬので赤ちゃん向けではありませんが、幼児向けの情操教育にもとてもいい一本であると思います。しかも戦闘シーンの作画は割とグリグリ動くので、そういった点でも大人の鑑賞に堪えうる一本であると思います。


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