都市伝説物語ひきこ 最近のJホラーへの不満を込めて…

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MOVIE
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どこか懐かしい質感の3DCGホラー、ノスタルジーを感じる内容です。

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あらすじ

聡は過去のトラウマを思い起こす…。

小学校3年の時、隣に引っ越してきたさと子。 クラスメートとなった彼女は同級生たちのイジメに遭う。 聡は自分もイジメられるのを恐れ、さと子を助けられなかった。

しかしある日、イジメっ子の男子生徒や傍観していた担任教師が行方不明になったり、原因不明で亡くなっていく…。

意欲作

先日まで歴代映画の世界興行収入1位の座を10年守り続けたのはジェームズ・キャメロンの『アバター』。3Dのキャラクターと特殊なメガネを掛けての三次元映像体験は、新たなジャンルの幕開けを感じさせました。

今作はその『アバター』(2009年)より先を行く2008年にフル3DCGを採用した意欲的なホラー作品なのです!

資金的な関係、マンパワーの不足によって映像はPS2の初期作品を見ているようなノスタルジー溢れる作画となっています。しかしこの作品は原作・脚本・監督・CG製作を全て奇志戒聖という映像クリエーターが担っているんです、そりゃあ無理は効きません!

PS2画質の恐怖

往年の名作『バイオハザード』や『クロックタワー』、どちらも荒い3DCGドット絵が逆にプレイヤーの想像力をくすぐり恐怖感を増幅させていました。

フィルムカメラ全盛の時代、たまたま得体のしれない何かが映り込んでしまった写真を”心霊写真”と呼び、テレビや雑誌などのメディアを通し視聴者に恐怖感を与えました。

HD画質やデジタルカメラが当たり前になった昨今、超高画質で現れるのは化け物は最早想像の余地を無くし、心霊写真はほぼ過去の遺物となりました。

前述した両者のような恐怖感をもったものは絶滅危惧種となっています。

そんな現代だからこそ、少しノスタルジーな印象を与える作品をフィーチャーする必要があるのではないでしょうか?荒い画質、想像の余地のある映像こそ現代人が忘れ去ってしまった恐怖を再び呼び覚ますのではないかと私は思います。

アングルや演者問題

またフルCG作品の利点の一つにアングルの自由が挙げられます、現実世界では難しいカットもそもそもCGであればどんな角度も・世界観もお手の物、資金力があるならば作品の幅はずっと広がります。

次に挙げられるのが演者の問題です、近年のJホラーの傾向といえばそもそもホラーは怖いから見ないという層が多く、客寄せと知名度アップのためアイドルを主演に起用し、もともとのホラー映画ファンからは総スカン、さらに人が離れていくという負のループに陥っています。

もちろん中には演技が上手いアイドルが居ることも重々承知しているのですが、正直アイドル主演のホラー映画というだけで見る気がしないんです。

映画『リング』は真田広之という演技派俳優を起用していました、往年のヒットJホラーは役者の演技に裏打ちされた恐怖感があったからこそ怖かったんです!ただ黄色い悲鳴を出してりゃホラーだろ?みたいな演技なんてこっちは見たくないんですよ!うらぁ!!

役者を使わずホラー映画を作るというコンセプトは、そんな現在のJホラーの現状を打破する可能性をも秘めていたともいえるでしょう。

残念ながら全く主流にはなりませんでしたがね!

総評

ストーリー展開、画質、化け物ともにチープ感は否めませんが、ヒット作を生み出せず停滞しているJホラー界をぶち壊すアイデアを秘めていた作品といえると思います。

流行りませんでしたがね!

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