窮鼠はチーズの夢を見る BL初心者が鑑賞したゾ

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ジェンダーフリーの流れが進み、多様な性的指向が許容されるようになった現代、興味は薄かったものの初めて実写BLの世界に飛び込んできた

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あらすじ

9月11日(金)公開/映画『窮鼠はチーズの夢を見る』90秒予告

学生時代から「自分を好きになってくれる女性」と受け身の恋愛ばかりを繰り返してきた、大伴恭一。

ある日、大学の後輩・今ヶ瀬渉と7年ぶりに再会。

今ヶ瀬から「昔からずっと好きだった」と、突然思いを告げられる。

戸惑いを隠せない恭一だったが、今ヶ瀬のペースに乗せられ、二人は一緒に暮らすことに。ただひたすらに真っすぐな今ヶ瀬に、恭一も少しずつ心を開いていく。

しかし、恭一の昔の恋人・夏生が現れ、2人の関係が変わり始めていく。(ザテレビジョン)

BL初心者目線

さて、まずはBL初心者目線の筆者から今作を見ていこう

絡みのレベル

今作は映倫のレーティングではR15の区分、通常であれば濡れ場で女優の乳首が見えたり見えなかったりする程度だ。

では今作はどうか?

なんとDキス〜全裸の濡れ場まで完備している!

さすがに局部は隠れているが、水音が響く生々しさには多少面食らった

R15のわりに卑猥すぎるのでは…?という思いも過ぎる、主演の大倉忠義と成田凌の体当たりの演技には拍手を送りたい

成田凌のエロさ

以前から不思議な魅力のある演者であるとは思っていたが、今作はそんな彼の魅力を引き出す事に成功している

時には飄々ひょうひょうと、時には気怠く、ほぼ無表情にも関わらず恭一との微妙な関係性を演じ切り、場面ごとに違った表情を見せるのだ

感情がたかぶった時にチラリと見せる微妙な感情の変化や、なまめかしさをたたえた台詞には男女を越えたエロさを感じる

どこかLを演じていた頃の松山ケンイチと、ピンポンの窪塚洋介を彷彿ほうふつとさせる完成度だった。

感情の機微

※ここからは本当に筆者個人の考えとなるので、不快に思う方は読み飛ばして下さい

個人的に女性漫画家には弱点があると思っている。

それは登場人物を多く出しすぎる上に、ストーリーが抽象的になる、という点だ。

もちろん全てのキャラクターに愛情を注ぐ気持ちは分かるが、キャラクター同士の関係性に力を入れている間にストーリーは収集がつかなくなっている。


一方で、女性漫画家には感情の機微を台詞や表情として表現するのが抜群に上手いという強みがある。

その点今作のような、ふとした日常を描くBL作品は登場人物が少なく展開してゆく分、感情の掘り下げ方・表現の仕方が素晴らしい。

恭一と今ヶ瀬という人物の解像度が非常に高いのだ。

1人の人間として今まで生きてきたバックボーンまでをも感じさせるのは、女性ならではの感性なのではないだろうか。

まとめ・中級者向けだよ!

思ったより過激なシーンがあり、ある程度の許容範囲を持っていなければ初心者は脱落してしまうだろう。

今作は中級者向けのBLと言える

台詞

過激な濡れ場に目を奪われがちではあるが、恭一と今ヶ瀬の関係性を構築するグッとくる台詞も、今作の魅力の一つである。

「あなたのタバコになりたいと思ってたんだ、指先に挟まっているタバコが羨ましかった」
「心底惚れるって、その人だけが例外になっちゃうってことなんですね」

日常では聞かない非常に詩的な表現は、チープな作品で登場すればクサいだけである

しかし、今作のような異性愛者と同性愛者の恋愛や人物の解像度が高い作品では、映像に説得力を与える

行間を読ませるような静かなシーンが多く、凹凸の少ない展開なのに引き込まれるのは、やはり台詞の引力があるからだろう。

総評

異性愛者の恭一と同性愛者の今ヶ瀬の2人を中心に、爛れていつつも純粋な愛をテーマにした作品。

過激なシーンが多いので敬遠されるかもしれないが、

詩的なセリフが持つ引力と、成田凌という俳優が持つ演技力の真骨頂を見ることができる作品だった。


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