言わずと知れたモンキーパンチ御大原作のTVSP第9作目の作品。
ルパン三世生誕30周年記念作品であり、TVSPでは1997年当時最高額の予算で作成されたとか。
あらすじ(wikiより引用)
自分の名を利用した偽の犯行予告状の差出人を確かめるべく、
アメイタリア国副大統領の誕生パーティーに潜入したルパン。
待ち構えていた銭形警部率いる警官隊と大捕り物を繰り広げる最中、
会場に乱入した謎の暗殺集団「タランチュラ」によって主催者であった副大統領が殺害される。
混乱の中、ルパンを追いつめた銭形であったが、何者かが放った凶弾に倒れる。
ルパンは銃撃した方向に目をやったが、驚愕する。
窓から差し出ていたその人物の右手には、シルバーメタリックのワルサーP38が握られており、その右手の甲にはタランチュラの刺青が入っていた。
実は、ルパンはかつてそのシルバーメタリックのワルサーP38を愛用していたこともあったが、ある者に奪われていた。
銭形を撃った人物を探るべく、ルパンは次元と共に「タランチュラ」へと潜入し、
「タランチュラ」が保有する金や「タランチュラ」からの脱走を望む者達等も巡って、
ゴルドー率いる凶悪な殺し屋達と戦いながら目当ての人物を探し出す。
損な役回りは銭形へ
今作は従来のおちゃらけたルパンのイメージを覆すハードボイルドでダークな作風が魅力。
どれぐらいダークかというと、まずルパンの作画がいつもとちょっと違う。
90年代後半!って感じの作画。

次にヒロインの過去、現在、結末が異常に悲惨な点
幼少期借金の形に暗殺組織に身売りされる→毒を投与され暗殺組織から抜け出すことができない
かつてこんなにも不憫なルパンガールが居ただろうか?
TVSPルパンのヒロインといえば騒動に巻き込まれつつも最終的には幸せを掴んでエンドロールに登場!ってのがお馴染みだったが、とにかく救われない最期に涙が出る。

とにかく銭形が不憫
今作はいつもおちゃらけているルパンがかなりシリアスなので、その分のおちゃらけ成分が銭形に全て集中している。
どれぐらいおちゃらけているかというと、
左胸をワルサ―で撃たれたうえに、入院先の病院で両足を骨折する。
ちょっと何言ってるかわからない。
そう、今作では銭形が本筋にほとんど絡んでこないのだ、カリオストロ等でお馴染みのルパン&銭形の共闘シーンには期待をしない方がいい。

今作の監督は矢野 博之氏という人物なのだが、一番驚きなのが劇場版アンパンマンの監督も務めているということだ。
どんな落差だよ!!
ただ、こうした重厚な作風を作り上げることができるからこそ、大人も子供も楽しむことのできるアンパンマンの監督を任せられているのかもしれない。
監督のwikiを見ると劇場アニメの項がルパンとアンパンマン過ぎて面白いゾ!
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