考察
難解で伏線が多く考察しがいのある今作、思う存分持論を展開します。
未来人OR狂人
ジェームズ本当に未来人であったのか?
筆者は未来人であると思います、理由として
- 手錠を外し密室から姿を消す
- 6年の歳月がたっても見た目が変わらない
- 足に撃ち込まれた銃弾がWW1時代のモノ
- デジャブでは説明のつかない夢
- キャサリンの留守電を言い当てる
以上は未来人でなければ説明がつかない部分です。ジェームズが終始不安定なのはタイムマシンでの時代の往復や向精神薬でのせん妄が続いてしまっているため。
2回目に2035年に戻ってきた際の光景はまさにそのせん妄そのもの、海が見たいという願望と1996年を”現代”だと思いたい気持ちがゴチャゴチャになってしまっていました。
歯に発信機は仕込まれていたのか
2回目の1996年へのタイムリープで物知り顔のホームレスに指摘される”歯に発信機が埋め込まれている”という情報。
筆者は発信機であると思います。
- 未来との交信方法が電話のみのハズがない
- 発信機が無ければ居場所が分からない
- ジェームズは犯罪者
犯罪者の居場所が分からなければ危険ですし、未来へ回収するにも何かしらのデバイスがある筈です、しかしジェームズは全裸でタイムリープしているため身に着けるデバイスは持っていないこととなります、そうなると必然的に発信機は体内。
実はホームレスもウイルスの情報探索に失敗した未来の犯罪者なのではないでしょうか?自ら発信機の埋め込まれた歯を破壊したため居場所は捕捉されず1996年に留まり続けているわけです。
作中ジェームズのみに聞こえる”声”が登場しますが、これは未来からの交信だったのではないでしょうか。その声の主はジェームズの事を”ボブ”と呼びますが、ホームレスもジェームズの事をボブと呼ぶのがその証左。
ジェームズが歯を自ら折ってから”声”は聞こえていませんでしたが、終盤空港のトイレで再び”声”を聴くこととなります。
なぜ歯を折ったのに”声”が聞こえたのか?それは直前に公衆電話で未来と交信したため居場所が補足されたと考えると合点がいきますね!
ウイルスは根絶されたのか
今作のラストシーンは2つの解釈を残します、隣に座った未来の科学者ジョーンズがピータースの正体に気づいていたか否かです。
筆者はジョーンズが全てを終わらせウイルスは散布されずに済んだ説を推します。
- ピータースの語りを聞いている時の表情
- 救済保険業という職業
- 何故か2つ注文されている白ワイン
たとえこの時ジョーンズが何も知らずにピータースの隣にたまたま座っていた、という可能性も捨てきれません。
しかし”救済”保険業なんていう皮肉の利いた嘘を言う必要などないですし、わざわざいつ来るか分からない隣の人間のためにワインを頼んでおくような行動を取るでしょうか?
恐らくこの後ジョーンズはワインの中に含ませた薬品でピータースを毒殺。ジェームズは地下生活を強いられることも犯罪を犯すこともなく、平和に海を見ることが出来たはずです。
総評
過去の出来事がどんどん未来に影響を与え、伏線が回収されるたびにハッとさせられます。単純な面白さとは別に、結局自分がしでかしたことは自分に返ってくること、歴史を繰り返す人間の愚かさも描くところが名作の所以でしょうか。
連続ドラマとして放映されたリメイクも気になりますね!
新型コロナウイルスも人工説がささやかれる中、なんとも他人事とは思えない内容の作品です。
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