ゴジラVSコング ほぼコングが主人公だったゾ!

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ゴジラとキングコングの二体を主役としたモンスターバースの第四作!

二体の激突のみならず、地底世界という新たな概念も登場しSFアドベンチャーとしても楽しめる一本だ!

前作のレビューもしてます!

作品名(評価):ゴジラVSコング(A)

制作(公開年):アメリカ(2021)

監督:アダム・ウィンガード

主演:アレクサンダー・スカルスガルド、ミリー・ボビー・ブラウン他

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あらすじ

ゴジラが怪獣の王として君臨してから5年後、ゴジラによる秩序の維持のもと、怪獣たちは日常的に地上を闊歩してはいないものの、時折人々の前に現れては破壊活動などを行っていた。

この問題に対し、怪獣の調査を行っている研究機関「モナーク」は、怪獣たちを地底に存在する空洞へ送り返すという計画を立てる。まもなく、キングコングを髑髏島から南極へ移送することとなるが、その航海途中にゴジラが現れ、両者の激しい戦いが幕を開ける。

一方、ゴジラの不規則な活動を独自に調査していたマディソン・ラッセルは、巨大テクノロジー企業「エイペックス(Apex)」のある陰謀の存在を知ることとなる。

Wikipediaより

前作とのつながり

今作はゴジラとコングを主役とするモンスターバースシリーズの第四作であるが、前作までの繋がりは非常に緩い

コング出演の前作『キングコング: 髑髏島の巨神』から継続して出演している登場人物もいないし、とりあえず髑髏島で1番つえ〜やつだったんだぜという説明が入るのみである

また、ゴジラも前作・前々作から継続して出演している登場人物は2人だけ、前作で退場した芹沢博士の息子も登場するが、さして重要な要素ではない

キングギドラの頭部という前作からの伏線が回収されるので、多少前提知識が必要となるものの、前作を見ておらず今作がシリーズ初めてという方でも十分楽しめるだろう

過去作と比べて

前作である『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』はゴジラを主役として、お助けキャラのモスラ・お邪魔キャラのラドン・宿敵キングギドラなど、多数の怪獣が同時に出演しドンパチやるというお祭りみて~な映画だったのに対し今作はゴジラとコングの二体にフォーカスしているため、若干のスケールダウンは否めない

ただしそのスケールダウンした分、古代からの宿命のライバルとされる二体の戦闘シーンや新たな世界観の拡充により作品自体へのテコ入れを図っている

前作ではゴジラが主人公であったが、今作はコングとその周囲の人間にフォーカスを当てている。

特にコングに至っては『キングコング: 髑髏島の巨神』の時は体長31.6メートル(公式設定)だったのに対し五年間で一気に成長、ゴジラと肩を並べる100m級の体躯へと変貌し、完璧に人類側についたヒーロー的な扱いになっている

アクションがすごい

そんなヒーロー的な扱いになったコング、ゴジラよりも手足の長い分アクションシーンに華がある

特にCMでも使われている空母上の戦闘シーンでは、水中でのもみ合いから八艘飛び、そしてバンザイジャンプでの回避などなど、もう人間顔負けの大立ち回り!怪獣映画じゃなくてコングのアクション映画といった方がいいかもしれない

さらに物語中盤の香港での戦闘シーンは、最強を自負する二体が至近距離で吼え合う激アチな場面や、1933年の『キングコング』をオマージュしているシーンもあるので必見だ!ただし今回は女性ではなく新アイテムの「ゴジラの背びれを使った斧」を持ってるゾ

SFアドベンチャーしてる

従来まではモンスターが好き勝手暴れるモンスターアクションの気が強かったが、前作でチラ見せされていた地底世界を深堀しており、コングをはじめとした巨大生物のルーツを探るパートも設けられていてSFアドベンチャー要素が強くなっている

地球空洞説・重力の反転・特殊車両ヒーヴ…などなど男の子が大好きな要素が詰まっているゾ

小栗旬について

さて、前述の通り今作には前作で退場した芹沢猪四郎博士(演:渡辺謙)の息子・芹沢蓮が登場する、演じるのは日本の俳優小栗旬だ。

芹沢猪四郎博士はセリフも割とあって、ゴジラ復活の犠牲として核弾頭を爆発させるという激アチでメチャクチャ美味しいシーンをもらっていた。

対して芹沢蓮はまぁ~~~~~~~~セリフが少ないほんとちょっと気の毒になるくらい少ない。バイオハザードに出演して一言だけ喋って退場したローラを彷彿とさせる。

これには渡辺謙と比べて海外での活動が少ない、英語が難しいといった要素が関係しているのだろうが、同じ日本人としてちょっと寂しい

しかも悪役で。

しかも白目を剥く。

もう小栗旬がかわいそうだよ、やめたげてよ…

ラストシーンについての考察

結末に係るシーンの考察のためここからはネタバレありです、ご了承ください

ラストシーンでメカゴジラを撃破したゴジラとコングは、戦いの余韻もつかの間お互いに威嚇をし始めましたが、最終的にコングが斧を放棄。それを見たゴジラは海へと帰っていきました。

結局これって引き分けなの?ゴジラの勝ちなの?どっちやねん!?と思った方も多いのではないでしょうか

筆者はコレをコングの戦闘放棄だと考え「ゴジラの勝利」だったと考察します。

理由としては以下の二つが挙げられます

  • 作中二度コングが負けている
  • 監督が勝者を決めると明言していること
  • ゴジラは敗北を認めれば相手を倒さないこと

一度目は海上の戦闘、コングは不利な海中戦に持ち込まれ人類側の機雷発射が無ければ溺れさせられるところでした。空母まるまる電源を落として”死んだフリ”する作戦で一命を取り留めましたが、コング側の完敗でした。

二度目の香港市街地戦、コングは地下世界で見つけた「ゴジラの背びれで作った斧」というチートアイテムを使用したにも関わらず圧倒的な力の前にゴジラにマウンティングを取られ瀕死の重傷を負わされる事となりました。

このようにゴジラとコングには圧倒的な戦力差があり、メカゴジラ戦の消耗具合から考えてもコングには勝ち目はありませんでした。


2017年8月20日にIndie Wireに掲載された記事によると、今作の監督であるウィンガードは「ゴジラとコングの戦いでは勝者を決めたいと思う」と述べています

監督自身、様々な主人公が対決するシリーズ(フレディVSジェイソンとか)は大体勝敗があいまいで不満を持っていたと語っていることから、今作で勝敗がついているのはまず間違いないでしょう


前作ではキングギドラを倒したゴジラの周りに巨大生物たちが現れ、ゴジラを最強の王と称えるシーンが描かれていました。その後も巨大怪獣自体は存在していることが分かっていますので、ゴジラは最強になることが目的でありジェノサイドが目的なのではありません。

負けを認めればほっといてくれるんです。

コングが敗北を認めたため戦闘を放棄し、ゴジラは帰っていった。つまり今作の勝者はゴジラであると筆者は以上のように考えました。

異論は認めます

半世紀前の作品レビューはコチラ!

総評

巨大怪獣総出演だった前作に比べるとコング単体で若干スケールダウン…と思わせて、実はあのゲストキャラも出演するという激熱演出は鳥肌が立つ。低音が大事な映画なので、是非4DXや重低音上映での回をお勧めしたい一本だ

ゴジラ関連の有名キャラは大体出尽くしてしまったので、モンスターバースとしては一応の結末を見たのか、はたまた別の怪獣を持ってくるのか?ゴジラとコングの再戦はありうるのか?ゴジラ関連のニュースから今後も目が離せない!

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