モキュメンタリーの名作「川口弘探検隊」・「藤岡弘探検隊」シリーズをリスペクトした今作のテーマはなんと河童!
あらすじ
前回の収録時に病院送りになったディレクター・工藤が不在のまま、アシスタントの市川とカメラマンの田代は投稿された動画の真相を追いコワすぎ!シリーズの制作を続けていた。
投稿者の井上と佐藤が池で釣りをしていると、動物の死骸と大量のキュウリを見つけた。
井上は、これはその地域で伝説となっている河童の仕業ではないかと思い、編集部に投稿したのだ。
市川と田代は彼らと共に動画を撮影した現場に赴き、人間とは比較にならないほど大きな足あとと、結界のような印を発見する。池から近い距離にある農家の畑でキュウリが散乱しているのを見かけ、持ち主の鈴木に話を聞くが、彼は話を聞こうともせず、市川らを追い払う。
しかし、差し出されたカメラの映像に釘付けになる鈴木は何かを隠しているようだった。
そんな時に病院から工藤が無断退院したとの連絡を受け、合流する。松葉杖をつき、五体満足ではない体ながら、またしても「河童の捕獲」を目論む工藤。
そんな折、投稿者2人が再び沼を訪れ、河童を捕獲しようとして失敗、有里が呪いを受けてしまう―
急に河童
口裂け女、震える霊ときて急に河童!
恐怖感とスケールがダウンしちゃってるんじゃないの?と感じられる方もいらっしゃるやもしれません。しかしそこは流石の「コワすぎ!」シリーズ、チープながらも河童の腕力や呪いが案外強く全くスケールダウンしておりません!
なにしろ今作の河童は案外強いです、大人の男をぶっ飛ばすパワーと粘液質の体液に触れると発動する強力な呪いを駆使して工藤達に襲い掛かります。
ちなみにこの河童を演じているのは怪談師・村上ROCKさん。「File1」では映像投稿者としても出演していました。この人の飄々とした語り口の怪談がすごく好きなので、いつか怪談BARスリラーナイトで本物を見たいと思っています。
微妙にあか抜けた市川
File1.2の頃は長い髪を後ろに束ねていた市川でありましたが、なぜか今作冒頭からその長かった髪をバッサリ切ってボブヘアーにイメチェン、色も入れてます。
工藤が入院していることを良いことにちょっと遊んでみたのか、それとも好きな男でもできたのか!?
多分前作の制作から時間が空きすぎて普通に髪切っちゃったんでしょうね。
少年漫画みたいな展開
前作は胡散臭い霊能力者が出てきませんでしたが、今作はその鬱憤を晴らすがごとく陰陽道に精通した鈴木がお助けキャラとして工藤と共闘します。
河童に娘を攫われたという因縁を持つ鈴木は、当初冷やかしで来たと思い工藤達を邪険に扱いますが「コワすぎ!」のDVDを鑑賞し工藤達が本気で怪異に挑んでいることを理解し「命を懸けること」を前提に協力してくれます。
一方は娘の敵討ち、一方は単純に富と名声のために河童と対峙するシーンはバカバカしいですがアツいんです!
さらに対決の仕方もアツいんです!鈴木は霊力を高める呪文を唱え、そのパワーを受けた工藤が生身で河童と殴り合うんです、ただの顔が怖いおじさんがですよ!?
そして極め付きが工藤お気に入りの「口裂け女の髪の毛で作られた人を呪い殺す呪具」も再登場します!
またコンビニのビニール袋から取り出すんですが、携帯するほど気に入ってるならそろそろ専用の袋作ってあげた方が良いのでは…?
前作からの伏線
前作非常に様々な謎を残したまま終了していましたが、今作で何か回収したものはあるのでしょうか?
結論から言うとな~んにも回収していません、回収どころか工藤の両親を襲った通り魔は「顔にデカい傷」を持っているという新たな伏線まで張りました。
さらにラストシーンでは「あ、そういえば私もいるよ」みたいなテンションで夕子が再登場。
しかし何も新しく判明したことはありませんでした、File1.2の成功で気をよくした白石監督が長期シリーズにする方針を示したのかもしれません。
しかし何にも判明していないからこそ次回がすぐ見たくなるんです!File3まで見たらきっとあなたはもう後戻りできないはず。
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