こんな形の映画があってもいいのか!?
いまやJホラー界で一定の地位を築き上げた白石監督の出世作です。
あらすじ
怪奇ルポの第一人者である実話作家・小林雅文の自宅が全焼する事件が起こった。
焼け跡からは妻の遺体だけが発見され、小林本人は失踪し現在も行方不明のままである。
小林はドキュメンタリー作品『ノロイ』を完成させたばかりであり、その内容があまりにも衝撃的だったため作品は世に出ることなく、お蔵入りとなっていた。
しかしプロデューサー・一瀬隆重が監督に白石晃士を抜擢し、映画(という体)で映像の発表を決意。約1年をかけ、追加取材・撮影の末に禁断の映画は完成する。
一体小林や小林を取り巻く者達に何が起こったのか?一部始終を捉えた問題作である。
ちょうど良いチョイス
映画公開当時、本物のドキュメンタリーとして鑑賞し、衝撃を受けた人が居たとか居ないとか…
しかし信じ込んでしまうのも納得の出来、実在の有名人も多数登場している点です!アンガールズからちょっと懐かしい飯島愛まで、微妙にリアルなラインをチョイスしています。
POV
また、今では国内外で当たり前に採用されるようになったPOV(主観視点)を使っている点も、そのリアルさに拍車をかけています。
激しい手ブレはCG等の特殊効果を有効的に使えるのはもちろんのこと、カメラマンが今どうしているのかというところまで想像が膨らみます。
ただ酔う人は酔います
この撮影技法を広めたブレアウィッチプロジェクトは今からすれば古典となってしまっているかもしれませんが、本当に偉大な作品ですね!
ブレアウィッチは魔女信仰という民俗学的なテーマがありましたが、今作も日本的な土着の宗教を扱っていたり似通ったところがあります、
ドラマTRICKが好きな人はどストライクにハマるシチュエーションなのではないでしょうか?
アクの強いキャラクター
そして白石晃士作品に欠かせないのがアクの強い登場人物!
作品ごとに出てくる胡散臭い霊能力者やくど〜いキャラが非常に魅力的なんです!!
代表的なキャラでいうと「コワすぎ!」シリーズの素手で除霊の出来るパワハラディレクター工藤が思い浮かびますが、
今作は霊的な力に対する防御力が0の霊能力者、堀さんが出てきます。
堀さん役の俳優がもう怪演も怪演、近所のやばいおっさん感が凄いです、
というか本当に近所のやばいおっさん連れてきたんじゃねぇのか?
世界観共有
また白石作品の魅力に、作品間の世界観の共有が挙げられます。
あの作品に出てたキャラクターがこの作品にも出てる!と行った具合です。さらに言うなら考察のし甲斐があるという点、全てを明らかにするのではなく、モヤっとした謎を残したまま終わるのです。
何よりオタクというのは銀河鉄道999の時代から世界観の共有が好き。エヴァンゲリオンからもわかるように考察が大好物な生き物。
そうです、白石作品はオタク共との親和性が非常に高い!だから筆者も白石作品めちゃ好きです
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