キングオブコント2021を見て(世間と自分の面白いと思うものが剥離してきたという話)

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COLUMN
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先日のキングオブコントを見ていてふと気づいた、自分がどんどんつまらなくなっていることに

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違和感

2021年のキングオブコント、TwitterやYouTubeなどを見てみると「ここ数年一番レベルの高い」だの「伝説のネタ」と言った文字が躍る

まずそこに違和感があった、「そんなにメチャクチャおもしろかったか?」と

笑のジャンル

この感想は決してキングオブコントに出ていた芸人より自分の方が面白いとかいう全能感ではなく、逆張りでアクセス数を稼ぎたいとか、そういったものではない。

端的に言えば自分がつまらなくなったからそう感じたのだと思う

では何故そう思ってしまったのか、理由は複数挙げられる


まず一つ目が地上波のゴールデンに適したお笑い、という最早ジャンル化してしまった笑いがあまり好きではなくなってしまった事だ

この地上波ゴールデンに適したお笑いとは、下ネタも生々しすぎないものでポリコレやPTA、BPOやフェミニズムに反感を抱かせないクリーンなものを指す。子供の頃は多少規制も緩かったこともあり、この”適したお笑い”がスタンダードだと思い込んでいた

しかし大人になってみて娯楽の幅が一気に広がると、ニコニコ動画やYouTubeなどのインターネットという媒体でアングラな笑いのジャンルに触れることが多くなった

適したお笑いとは一線を画したバーリトゥードの様な何でもありの笑いは非常に刺激的でスリリングだった。いつしか適した笑いを自発的に見ることは無く、インターネットの中だけでお笑いを取捨選択し見るようになってしまっていたの同時に、適したお笑いを斜に構えてみるようにもなってしまっていた

保守的

たまご 卵

二つ目は加齢による保守的な考えだ

人間だれしも年齢を重ねるごとに新しいモノへの探求心は失せていき、自分が好んだものに固執してゆくようになる。固執するだけならまだいい、新しいものに敵意をむき出しにする人だっているのだ

そうした加齢による保守的な考え方は筆者も例外ではなく、10代の頃に馬鹿みたいに摂取したインターネットのお笑いばかりを三十路になるにもかかわらず見まくっている

そのため賞レースで繰り広げられる新しいネタに中々考えがついていかない、「分からないから面白くない」と勝手に解釈してしまい、インターネット以外の笑いを更に遠ざけてしまうことになるのだ

身内ネタ

多重人格

三つ目は身内ネタが好きになってしまったことが挙げられる

これは保守的な考え方を強化してしまう理由の一つでもある

身内ネタはよく使われる定型句だったり、その人物の取り巻きや人物を詳しく知らなければ理解のできないもので、傍から見れば何のことか分からないしメチャクチャ寒い

ただ当事者たちはもちろん全てを理解していてめちゃくちゃ面白い、ただしその界隈しか通じないため応用性は全くないのがたちが悪いのである

そのコミュニティ上でやり取りしているうちは身内ネタをただ喋ってれば周りが笑ってくれたり反応してくれるので「俺ってメチャクチャおもしれ~~~~~~~~」って勘違いしてしまうが、そのコミュニティから出てしまえばタダの人だ

キングオブコントでもインターネットで知っている芸人は面白く感じるが、知らない芸人は面白くないな~と勝手に解釈してしまう。ここでも身内という心理が働いて正常な判断が出来なくなってしまっているのだ

ユーモアの摩耗

以上三点の理由から私はキングオブコントを楽しめなかった

というより理解できていなかったという方が正しいのかもしれない、インターネットのお笑いばかりを享受し身内ネタを浴びまくったことによって、いつしか本当に面白いモノすら見極められなくなってしまった

そしてお笑いを消費するばかりで発信することを止めてしまった

年齢を重ねるごとに自分がどんどん面白いことを言えなくなってきているのは重々分かってはいたが、キングオブコントを見てその理由がハッキリわかった。

最大の理由は自分の怠慢だ。

これからも自分はどんどん面白くなくなっていくのだろうが、多少でも他人に読んでもらえるこのブログを通して自分の考えを発信することで少しでもユーモアの摩耗を抑えたいと思う

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