初出は1940年と80年も前から存在したスーパーヒーローを現代風にアレンジ!
王道ストーリーと勧善懲悪が気持ちいい一本です!
あらすじ
ビリー・バットソンは都会でたくましく生きる14歳の少年。
ビリーは魔法の言葉を叫ぶと、大人の体のスーパーヒーロー、シャザム!に変身できる。
そんな力に目覚めた彼に、挑戦状を叩きつけてきたのが邪悪なドクター・シヴァナだった。
字幕で見よう!
今作を筆者は吹き替えで見る機会がありました。
主人公ビリーは碇シンジ役で有名な緒方恵美、ヴィランであるシヴァナは子安武人など、超有名声優の贅沢すぎる布陣が楽しめる…!
と思ったのですが、スーパーヒーローシャザムの声がどうしても、どうしても引っかかってしまいます。
下手なんです。
菅田の将暉なんです。
とりあえず流行りの俳優を吹き替えに使うのはよくあるパターンですが、大概がサブキャラに使われるか、主役に据えるにしても既に声の仕事を何回もこなしている俳優が適任でしょう。
シャザムの見た目はスーパーヒーローそのもののムキムキマッチョマン!なのに声がヒョロッヒョロ…
菅田は悪くないんです、抜擢した事務所の偉い人の責任なんです。
シャザム!を巡るいざこざ
前述の通り、実は80年も前に『キャプテンマーベル』(以下:C・マーベル)としてフォーセットコミック社(以下:FC社)から出版されていたのがシャザムの原型です。
ここらへんで勘のいい方はお気づきかもしれないのですが、アメコミ界ではMARVEL社という一大勢力が存在しているのにもかかわらず
その社名を冠したスーパーヒーローが存在していいものなのでしょうか?
もちろん様々ないざこざがあったそうですよ…
- 1940年C・マーベルとして誕生
当時DCコミックで破竹の勢いであったスーパーマンに対抗するキャラクターとして誕生する。
- 大人気となる
非力な少年がスーパーヒーローになる展開が大ウケ。
なんとスーパーマンと肩を並べるほど、FC社の看板漫画となる。
- 1954年DCコミックから訴訟を起こされる
スーパーマンの著作権侵害に当たるとしての訴訟。
これによりC・マーベルは廃刊となる。
- 1967年MARVEL社版C・マーベル登場
何故か遅れる事27年、MARVEL社からやっとC・マーベルが登場。
- 1973年DCコミックFC社からC・マーベル版権取得
ライバル社の看板漫画を分捕った形に、再びDCコミック作品として再登場。
- C・マーベル⇒シャザム!へ
流石にMARVEL社に喧嘩を売れないので改題することに。
タイトルのみの変更。
- 2011~ヒーローの名前もシャザム!に
2011年より開始したDCコミックスのリニューアル展開で、やっとヒーロー自体の名前も変更された。
- 2019年映画『シャザム!』公開
ちょっと紆余曲折ありすぎじゃないですかね…?
現代ナイズ
スーツなんかは確かに昔のアメコミを感じさせるデザインで、ステレオタイプなムキムキマッチョマンはまんま色違いのスーパーマン。
家族を主軸とし、糞生意気な少年が成長していくというのも非常に王道のストーリー展開となっています、しかし細かい部分で上手いこと現代風にアレンジしています。
シャザム!はストーリー中盤であっという間に世間の注目の的となるのですが、その注目を浴びるきっかけとなったのがYouTuberとしてデビューしたから。なんて、異色のヒーローですよね。
ラストシーンでパクリ元となったスーパーマンとのまさかの競演も、著作権関係の問題を知ってから見ると感慨深いものがあります。
総評
DCコミック原作映画の興行収入ランキングでは、現状下から4番目。
さらに翌年公開された『ジョーカー』の余りの完成度に、あっというまに埋もれていってしまった作品ではあります。
しかし分かりやすいストーリー展開と終盤のカタルシス、ヒーローアクション映画のツボは抑えている秀作であると思います、菅田を我慢できるなら吹き替えでの視聴もおススメですよ!
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